越後・会津 2泊3日野宿旅
越後・会津 2泊3日野宿旅 27
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    「うーん、今日は乾いているのになかなか収まりが悪いな」
丸めたテントが袋になかなか入らないのだ。
    「きちんとたためばちゃんと入りますよ」
そう言って拙者のテントを広げて丁寧にたたんで袋に入れてくれたST氏である。「いやぁ、どうもありがとう」礼を言う。今度はテントのポールを端からポキポキたたんでいく。
    「あ、またまたおせっかいかもしれませんけど、端から折ったらダメなんですよ。
    最後の節になれば、中のゴムが張りすぎてしまうでしょ。
    このポールは折れても補修できるけどゴムが切れたらどうしようもないんですよね」  参考
ST氏、自分のテントのポールをきれいに半分ずつ折っていたけど、単なる几帳面とかコダワリとかではないんだ。 やっぱり頼もしいやつやなぁ。




荷物を積載するST氏。バイクは125ccである。奥のくらげのバイクにはパニアがありスマート。

改めて荷物を積んでいる彼のバイクを見ると、バイクが「ちっちゃーい」、荷物が「大きーぃっ」。あまりモノを積みたくないという気持ち、昨日食料援助を断った理由が痛く良くわかった。





東屋のある広場から日光方面へ。紅葉が朝日を受けてわれわれを待ち受ける。

朝もまだ8時前だというのに観光客がやってきて、景色を観て、「どこから来たのか」というお定まりの文句で話しかける。例によってなまりがある上、やや高齢のため双方あまり聞き取れない。
    「あの山が金山なんだ。昔はここら一帯金山で賑わった。索道もあった。今でも金が出るらしいよ」
    「それはおじさんの子どもの頃の話ですか?」
    「あぁ、いや俺のとっつぁまの頃のあの山が金でいっぱいで、屋敷が建って、それが失敗で事故なん…」
記念写真を求められ、撮って差し上げる。