越後・会津 2泊3日野宿旅
越後・会津 2泊3日野宿旅 2
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朝は4時にはこっそり抜け出した。今回は気づかれることなくドアの外に出る。寝ている家人の睡眠への配慮である。念のため。今日も早く出られたので、下道を行こう。北だ。いつものように白川通--花園橋の手前からと思ったがガソリンがなくなってきたのに、給油できていない。あわてて数キロも引き返して給油する。「いつものように」をやり直す。

大津市に入り「途中トンネル」を回避し朽木の道の駅で夜明けである。ここまで、鯖街道・国道367は拡幅整備が格段に進んでいた。あの、いつも渋滞を引き起こしていた狭窄部も家屋が立ち退いて広くなっている。住民・地権者にとっては色々おありであったであろうが、鯖街道を使うものとしては本当にありがたい変化である。問題はこれから、「開けて」くること。鯖街道は道々に食べ物やさんが増えてきているが、電飾まぶしいパチンコ屋でもが出来れば「街道」の風情は台無しである。そうならないことを祈る。

休憩。道の駅朽木新本陣である。鼻はもげそうでもないが寒い。腱鞘炎になっているらしい右前腕が痛寒い。冷やすのは良くないだろう。 冬用のグローブをしてくるべきだった。グローブと袖口の間から冷気が刺すように入ってくる。オーバーパンツをはき、ハンドルカバーをつける。このハンドルカバーは非常に有効であった。手元が一時は暑いほどであったが、北上するにつれハンドルカバーでも手は冷たくなった。今、メーカーのHPを見てもメールアドレスがないのでここに書くが、手の挿入口にタートルネックのような、入り口の「絞り」のようなものがあれば、防寒性が更に高まって良いと思われる。

いつものように、国道を367、303、161、と繋ぎ、北上。国境スキー場への登り道の途中で鹿に遭遇。トラックなどの交通量の多い道だが、早朝だと鹿も出てくるのか。疋田で国道8号へ合流。北陸自動車道と併走するコースを採る。まずは、日本海側をできるだけ北上すること。いずれ北陸自動車道に乗る予定だが、まだ下道は空いている。

敦賀市街地に入る。7:30だというのに、濃紺の制服に白いメットの中学生・高校生が自転車で通学の列をなしている。中高生の群れでモノクロに彩られた歩道に、ときどき鮮やかな小魚のように赤や黄色の服の小学生の列が混ざる。拙者の住んでいる地域より30分は早い時間帯だ。そして拙者の出勤時間 より60分も早い。しかも家を出たばかりで遠い学校へ歩くのかというと、そうで はなく学校はすでに目前である。 ゼロ時間目の授業でもあるのか。勤勉な群れに感心してしまう。

そのまま国道8号を北上する。だんだん道が混み合ってきた。杉津から山中トンネルを通って国道365へ逃げようか。いや国道365は逆に遠回り過ぎるような気もする(そんな極端にでもないが)。まて、365号はこの春に巡回済みだから、観察しなくても良いか。国道365もいずれ8号に合流だからと、あらあら杉津も通り過ぎだらだらと8号を北上。

武生に入る。左手にアニメの甲虫のような巨大な構築物が見える。標識を見れば、サンドーム福井だと。平野部にボッコリ大きなドームに冷ややかな気持ちになる。「無駄遣いじゃないの?」 こんな感想は地方蔑視だろうか?  数日後ここで国民文化祭なるものが開催された。来年は京都だとか。