越後・会津 2泊3日野宿旅
越後・会津 2泊3日野宿旅 35
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草木湖。

さらに南下する。草木湖に到着。 「みやげ物でも買っておくか。」と草木ドライブインでトイレ拝借。店に入ると、饅頭やせんべいを目の前で焼いていて楽しい雰囲気だ。地方のドライブインでときどきあるように、表の側で饅頭やなんかを焼いて、奥に入ると腰くらいの高さのお茶、陶器、お菓子、工芸品などの島があってそれぞれに販売員がついているようなところである。


にぎわうドライブイン

まず入り口すぐのところに 「くるみ焼きまんじゅう」という松露饅頭のようなたこ焼きより小さめの饅頭が切り刻まれて試食に出されている。食べてみろといわれ、口にしてみる。どうせポソポソの皮にいつものアンコだろと思っていたら全然やわらかくて皮が薄くてうまい。いったい何を混ぜているのか? ホットケーキミックスの粉が使われているようだ。隣ではまいたけせんべいを焼いて売っている。試食してみる。まいたけの味はわからないがゆず入りのものの香りが良い。その隣ではよもぎ饅頭が蒸されている。秋なのによもぎか、と試食するとよもぎの香りが口や鼻を覆ってびっくりしてしまう。すごくうまい。どれもこれも目の前で調理されていて「ここで、うちで作っているんですよ、おいしいですよ」という。
    「よもぎは?」
    「うちで取ってくるんですよ」
余程よもぎ饅頭を買おうかと思ったが、これは乾くと悲しいだろうなぁと思い、断念する。後から思い出してもあの場で買って食べればよかった。それにしても、楽しい店だ。 元来私は あまりお店を持ち上げたりしな人のいつもりだが、「トラベラーズ・ハイ」になっているのか、やたら楽しい。店の中を引き寄せられるように周回してしまう。回りながら、よくできてる店であるなぁと感心してしまう。


草木湖付近らしい、別段きれいでもない景色

奥に「回転急須」(うろおぼえ)という看板あり、お茶を淹れている。冷やかしで立ち寄ってみると、茶を勧められる。そのお茶がうまい。味も香りも良い。これも「ここで取れた」とは言わないだろうなと聞けば静岡と鹿児島のお茶の独自ブレンドだという。もういっぱい。うまい。お茶が舞う回転急須(フレーズはうろ覚え)の意味も実演説明してもらう。
    「お兄さんバイク? バイクでも急須買って行ってもらってるよ」
という。うーむ、そう言えばうちにある急須はあまり好きではない。しかもここの急須は渋くてなかなか良い。
    「このお茶買ってくれたら、この急須、ちっちゃいほうつけてあげるよ」
    「こっちの大きい急須は?」
    「あ、これはね、このお茶買ってくれた人につけてあげるよ」
    「このお茶はいくらなの?」
    「1万円」
急須のために1万円払うのは高い。でも急須はほしい。急須は3500円だという。高いか安いかわからない。急須とお茶の試飲用に出されているクラスのものを購入することにした。こげ茶色のつやなしの急須だが、つやのあるものもある。
     「これは始めからつやを出してあるけど、つかっているうちにつやが出てくるんですよぉ」
     「ホント?」
プリントの柄だが、イチョウのものと葡萄のものとが気に入った。
     「どっちもお金がたまったり儲かったりする柄だよぉ」
     「本当?」
なんだかすごく気分が良い。両方ともほしくなったが、両方は買わずに子どもにわかりやすそうな葡萄の柄のものにした。帰りには「まいたけせんべいゆず入り」と「くるみ焼き饅頭」も買ってしまう。くるみ饅頭とお茶は帰ってから数日掛けて頂いたが、いつまでもうまいのにビックリした。せんべいはあまり好みではなかったことが帰ってから自覚された。このドライブインについては、これを称してリンクをはっておくことにする。


地図上、日光のところで西に行くべきだった(緑線)

で、どこまで来たかな? 晴れた湖畔のドライブインの駐車場で地図を開く。
    「あれ?」
ちょうど地図のページの端でうっかりしていたが、山王林道を日光へ降りてきて国道120を南下してきたのに、本当は金精峠のほうへ北上しなければならなかったのだ! 渋滞を超えて50キロも来てしまったので今更引き返したくない。このまま南下して、下田沢から県道62を北上して国道120に合流し、「吹割の滝」に行くことにする。やれやれ。