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2002年9月 北海道
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  さて、今日は富良野のライダーハウスである。
 風呂付き・テレビ付き・可能なら個室という所を検索した。
 電話をすると歳をとった声で
  「泊まるのぉ? 泊まれるよぉ〜。ふろぉ? あるよぉ?
    暖房ぉ? 暖房はいらないよぉ?」
  昨日の事もあり、「暖房は要らない」と言われても暖房は必須である。しかし電話の声が独得の調 子である。「老人性○○のおじいさんか?」 かなり不安な気持ちになって、
   「決めたらまた電話します」
と電話を切って十勝岳を上富良野町市街へと下っていった。

 ライダーハウスに泊まるのは、夜を明かす・金を浮かす 手段であるが、われわれにとってはそれ以前にライダー ハウスを体験するという目的である。

  さて十勝岳を下りて上富良野。まだ今夜の宿は決めてい ない。いくつかライダーハウスの候補を挙げて、見て回っ て決めようと言うことになった。
  深山峠で「とんとんまつり」というのがあって、パーキ ングに出店多数。いろいろつまんで遅い昼食。それから 向かいの「トリック・アート美術館」へ。
  じゃあ、富良野市のライダーハウスを検索してみよう、 ということになり、まず「北の国から」の麓郷の森付近 へ。
  地図上の碁盤の目のような整備された道から外れて山の 方へ。ここでも縮尺の感覚がずれていて、麓郷の森はや たら遠い。ようやく到達すると大変な混雑であるので、 宿に向かう。ライダーハウスをいろいろ探すのも面倒に なったので昼間不安になった「ライダーハウス宝来」に 決めて向かう。
 麓郷から国道までがまたやたら遠い。(マップル北海道の 標準ページだと十数分もかからなそうだが、マップル関 西版と同じ縮尺だと1ページ分くらいの距離になってい る。) 道を間違えたのだとその時は思った。
 富良野市市街地へと国道を行くと、「ライダーハウス宝 来」は左手にすぐ見つかった。別に中華料理とは何の関 係もなし。
  ここも老夫婦がオーナーだが、建物の作りは中に入ると 複雑。2階の帳場のようなところが居間のようであり、 その隣が大部屋。まさに二等船室のようなところ。反対 側の廊下にいくつか「個室」がある。
 昨日、寒くてたまらなかったので、風呂と暖房のことを せっつくと、「あわてるな」と、案内されたのは「個室」。 「個室」と言っても十数人が泊まれるくらいの「個室」 で一人2000円也。大部屋には何人か連泊している旅人か 何かがいるらしい。
 「個室」はテレビはなかったが、温水器・風呂・コンロ 抜き流し台・換気扇・などがあり、とても暖かい。大部 屋を味わうことより快適さを欲したわれわれは迷わず個 室をオーダーした。近所にはスーパーや食事のできると ころも多く、ここは富良野探索には便利だ。向かいには 出前専門寿司店もある。コンビニもある。
 妻はテレビを見せて貰いに受付部屋に行くと、数人が集 まってテレビを見たり食事をしたりしていたそうである。 使っていないテレビを借りて、個室に接続するとちゃん と映った。

  「ライダーハウス宝来」の部屋の作りが妙なので、色々 おじ(い)さんに聞いてみた。モトモトは結婚式場であっ たとのこと、ライダーハウス(兼民宿)は初めてから10年 も経っていないこと、など。
 いよいよ明日、フェリーで帰る。われわれはメチャ豪華 なライダーハウス(倍の料金で10倍の快適)で眠りに就 いた。
 
つづく
 
 
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