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さて、まだお昼なので、もう一つの小京都「津和野」に行ってみる。国道を
使うのもつまらないので、長門峡を通っていく。
マップルに紹介されているとおり、山口県内の少なくとも山間部のガードレ
ールはとことん黄色い。ワイヤーのガードレールも支柱が黄色い。山口市を
北上し旭村・川上村・むつみ村・阿東町まで、おだやかでそろそろ秋の気配
の渓谷・集落を抜ける。阿東町の隣が島根県「津和野町」である。とたんに
ガードレールは白くなる(やっぱり白が好きかな?)。
一度は見失った県道13号から津和野に入り、和紙の手漉きの実演など見学
する。津和野も初めてで、どんな町なのかわからない。駅の方に行ってみる
と観光客もやや多くなっていた。ここで、バイクの停めやすい料理屋に入り
鯉のあらいと鯉こくのついた定食を頂く。葉わさびのしょうゆ漬けなるもの
も初めて頂いた(これは気に入った)。食べ物では、鯉、わさび、ツワ、な
どが名物でお菓子は「源氏巻」。
お菓子の由来説明では、頃は元禄。津和野城主、亀井茲親が勅使接待役を仰せ付けられた時のこと。吉良上野介に指導を願ったが、なかなか教えられないことを怒った亀井茲親は吉良を斬る覚悟をした。それではお家の一大事と、家老の多湖外記は吉良に様々な進物を送った。その中の菓子に”源氏巻”と名付けたのがはじまり。 みやげもの屋のおねいさんの話では、そもそもはこの、あんこをカステラの
薄焼きでまいたようなお菓子の箱の下に小判を忍ばせて贈ったことで、事な
きを得たとの由。それにしても吉良って人は、他藩の藩主の恨みをよく買う
ね。
さて、津和野のガイドマップを見ると森鴎外居宅跡と、西周居宅跡とがここ
津和野にあるらしい。Philosophie を「哲学」と訳したのも西である。当然
行ってみた。が、西宅は改修中で再来年にならないと見られない。残念!
鴎外が幼少から21歳まで過ごしたという居宅は100円で見ることが出来た。
津和野は出来ればバイクを降りて、歩いてまわって感じ入るのが良い町のよ
うで、次に来るときは、きっとそうしようと思う。
つづく
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